ブックデザイン事務所であるデザインフォリオが主催する GALLERY FOLIO では、展示と合わせ作家の皆様に「影響を受けた本・好きな本・オススメの本」のご紹介いただいています。
好きな作家がどんなことを面白い、好き!と思っているのか…好きな人のことは気になりますよね?
読んできた本から作家の思考・バックグラウンドを知る一助となり、それによりもっと作家自身や作品への理解・興味が増し、もっとその作家を好きになってほしい。
また、「好きな作家」と同じ本を読んでいた!なんて嬉しい気持ちになったり、知らなかった「本」に出会えたり、
「本」から新たな「作家」や「世界」につながるきっかけになればと思っています。
【アーティストの本棚】
矢野静明さん
2018年6月22日〜7月1日 矢野静明展「潜(もぐ)る、点と線へ」
矢野さんは、雑誌のブックレビューとか知り合いのオススメの本などを手帳にメモしておいて、内容を確かめてから購入しているそう。
『建築家なしの建築』(SD選書 184) B・ルドフスキー 著 渡辺武信 翻訳 鹿島出版会 (1984/1) [作家コメント]子供の頃の隠れ家を集めたような本。キャンプのテント・ティピー・ゲルなども紹介している。ニューヨーク近代美術館でのカタログの翻訳本。建築のような建築でない本。 |
『SHOSHA(ショーシャ)』 アイザック・バシェヴィス シンガー 著 大崎ふみ子 翻訳 吉夏社 (2002/06) [作家コメント]訳者が知人の妹さんということを後から知った。イデッシュ語(※)の作家でもある。 ※ イデッシュ語は古いユダヤの言葉 |
『ストーカー』 ボリス・ストルガツキー 著 深見弾 翻訳 早川書房 (1983/02) [作家コメント]SFもので「探求者」という意味。隕石が落ちた場所(ゾーン)に入ると願いが叶うといわれる場所を探すストーリー。小説を読んでから映画も見て、映画もよかった。映画はアンドレイ・タルコフスキーが監督をしている。 |
『秘義と習俗―アメリカの荒野より』 フラナリー・オコナー 著 上杉 明 翻訳 春秋社(1982/11) [作家コメント]アメリカ南部の小説家のエッセイ。作家の心得を率直に言う人。小説も面白い。ロウソウという病気を持ち、早くに亡くなってしまった。 |
『マルティニーク島蛇使いの女』 アンドレ・ブルトン アンドレ・マッソン 文・挿絵 松本完治 翻訳 エディション・イレーヌ (2015/01) [作家コメント]マルティニーク島にブルトン、マッソン2人で行った時の紀行文(詩や散文)とスケッチ(デッサン)の本。手元に置いてよく開く本。 |
『HUNDERTWASSER』 フンデルトワッサン 著 展覧会カタログ 於 西武美術館(1973) [作家コメント]小型の展覧会のカタログ、画集。水彩画家、版画家。日本で浮世絵の技法である木版を学んだ。西武美術館にフンデルトワッサンが来た時にサインをもらった。 |
『Lucian Freud』 展覧会カタログ 於 西村画廊(1979) [作家コメント]展覧会のカタログ。銀座の西村ギャラリー(西村画廊)での日本での初個展に行った。具象の作家。ドイツ系ユダヤ人で、名前からも察する人もいるだろうが、フロイトの孫。イギリスに亡命。フランシスベーコンと友だちである。 |
※書名、著者・編者名、出版社(刊行年/月)の順に掲載。書名はAmazonにリンクしています。
※書影は作家所蔵のものを撮影
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